フランツ・ベッケンバウアー
(Franz Beckenbauer)
1945年9月11日生まれ

　ドイツにおいて最も有名な人物の1人、同年代のサッカー選手にはオランダのヨハン・クライフがいる。
　ミュンヘンに生まれ、バイエルン・ミュンヘンに所属し、チャンピオンズリーグを3連覇、ブンデスリーガを五度の優勝、バロンドールには2度輝いた。キャプテンと監督の両方でW杯優勝を果たした唯一の人物。攻撃参加するDF、いわゆるリベロを確立し、サッカー界に革新を起こした。

　ピッチ上での威風堂々とした風格と、ドイツ国歌がハブスブルグ帝国国歌「神よ、皇帝フランツを守り給え」だったことから、皇帝（カイザー）と称された。

　今現在、バイエルン・ミュンヘン会長、ドイツサッカー協会副会長、また、ワールドカップドイツ大会組織委員長を務めている。

　若い頃は、ボランチとして活躍、1996年のワールドカップイングランド大会決勝では、イングランドのエースボビー・チャールトンをマンマークしたことで有名。試合の結果は、ジェフ・ハーストが決勝戦唯一のハットトリックを決め、延長戦の末にイングランドが初優勝を果たしている。

　キャリアの中盤からは、最終ラインへ主戦場を移し、守備の要スイーパーとして、守備の統率を取りながら、積極的に攻撃へ参加、今で言うリベロというポジションの作り上げた。ボールタッチの９０％近くは右足アウトサイドによるもので、最終ラインから最前線へ送り出す正確無比な５０〜６０メートルのロングパスは「センチメートルパス」の異名を持っていた。

　1970年のワールドカップメキシコ大会では、準決勝でイタリアとワールドカップ最高の死闘を繰り広げ、自信も脱臼するという事態に陥りながら、試合終了まで闘った。

　1972年にヨーロッパ選手権を制覇、初のバロンドールを獲得、1974年には、地元で行われたワールドカップにおいて、ヨハン・クライフのオランダを２−１で破り、初のW杯制覇を果たした。

　監督としても1990年のイタリアワールドカップでドイツ代表を優勝に導いている

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