ヨハン・クライフ
(Johan Cruijff)
1947年4月25日生まれ
通称:「フライングダッチマン(空飛ぶオランダ人)」、オランダが生んだスーパースター、ペレ、ディ・ステファノ、ベッケンバウアー、マラドーナと並び、スタープレーヤーの中でも別格の存在。史上初めて、3度のヨーロッパ最優秀選手賞(バロンドール)を獲得、
名将:リヌス・ミケルスが考案したトータルフットボールの体現者、ポジションの流動的な戦術の中で唯一無二の存在として70年代を席巻した世紀のスーパースター。
超人的なテクニック、類い希な身体能力、試合の流れを読む洞察力、フィールドの指揮官としての統率力、そして何より驚異的なまでの戦術理解力を持ち合わせた伝説的選手。状況に応じて、FW、MFをこなし、時にはリベロポジションもこなした。スペクタクとなプレイを難なくこなしてしまう正にピッチ上の指揮者と言うべき存在、クライフが居るからこそ、トータルフットボールが可能となると言っても間違いではない。彼の指揮があるからこそ、全員攻撃、全員守備、プレッシングサッカーが可能だった。
所属クラブアヤックスでは、キャプテンとして活躍し、チャンピオンズリーグを3連覇、監督との確執から、バルセロナに移籍するまで、当時のアヤックスはヨーロッパ最強だった。バルセロナでも、移籍一年目でリーが優勝を達成、低迷したチームを優勝に導いたことで、正に救世主となる。
1974年のドイツワールドカップでは、監督リヌス・ミケルスと共に、トータルフットボールを体現し、準決勝のブラジル戦では、ディフェンディングチャンピオンであるブラジルを圧倒、先取点のヨハン・ニースケンスの得点をアシスト、そして、2点目となるダイビングボレーシュートを決める。このシュートから、愛称「フライングダッチマン」が出来た。決勝では、ベッケンバウアー率いるドイツ代表に屈し、準優勝に沈むが、オランダ代表とクライフがこの大会で最も人々を楽しませたのは間違いない。この試合では、逸話があり、試合終了後、失意に沈むクライフに初めに声を掛けたのは、ドイツ代表にして、クライフの親友のギュンター・ネッツァーだったと言われている。
(1974年W杯決勝戦後のコメント。チャンピオンとは同大会で優勝したベッケンバウアー率いる西ドイツのこと。)
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